乾貴士がまさかの選外…ハリルホジッチの意図と代表復帰に求められること

エイバルで安定したプレーぶりを披露し続ける乾がまさかのメンバー落ち。その意味とは?

欧州でプレーする日本人選手の中で最も出場機会を得て、評価を高める男がメンバーシートに名前を書き込まれることはなかった。

そう、エイバルの乾貴士のことだ。今シーズンもホセ・ルイス・メンディリバル監督の信頼をがっちりとつかみ、リーグ戦27試合に出場。うち26試合が先発で、出場時間も2225分と圧倒的だ。クラブからは契約延長のオファーも検討されるなど、チームの中でも居場所を確立している。

それでも、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、18日から始まるベルギー遠征に向けたメンバーで、乾の名前を読み上げることはなかった。フォルトゥナ・デュッセルドルフで復調する宇佐美貴史が左サイドの仕掛け人として代表復帰、ポルティモネンセで躍動する中島翔哉が初招集となった一方で、乾にチャンスは訪れない。何が足りなかったのだろうか。

15日に行われた記者会見では、乾がなぜ呼ばれないのかといった質問が指揮官に飛ぶ。ハリルホジッチは「得点」を一つの理由として挙げた。

「この前の試合で宇佐美と大迫(勇也)は得点を取りました。ただ、(ロベルト)レヴァンドフスキを観てください。3点取ってますね。追跡はしているが、1年前に良かった選手を信頼し続けるのだけではなく、現在良い選手も選ばなければいけない」

乾のエイバルでの得点数は「4」。確かにアタッカーとしては物足りないかもしれない。その後もフランス語でまくしたてるように語った指揮官は、ライバルとなるサディオ・マネ、ハメス・ロドリゲス、ラダメル・ファルカオといった選手の名前を挙げながら、「日本にも違いを作る選手が必要」と力説した。その候補として中島、宇佐美が呼ばれたことは想像に難くない。一方で、乾が2年2カ月ぶりに復帰を果たした際は、シリアやイラクを相手にドリブルで切り裂き、多くのファンが夢を抱いたのも事実である。

ただ、2年2カ月という数字が示すとおり、ハリルは長い時間に渡ってスペインでボールを蹴るドリブラーに日の目を見せなかったのも気がかりなところ。「ずっと追跡している」という言葉だけで終わらず、再びチャンスを与える日は来るのだろうか。